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パワー半導体市場が12%拡大、太陽光・EV普及で堅調に推移

2019/01/16 23:19
工藤宗介=技術ライター
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パワー半導体の世界市場規模予測
(出所:矢野経済研究所)
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 矢野経済研究所(東京都中野区)は1月15日、2017年のパワー半導体の世界市場規模(メーカー出荷金額ベース)は2016年比12.2%増の177億4500万ドルとなり、リーマンショック前を大きく超える市場規模に達したとする調査結果を発表した。また2018年は、同9.2%増の193億7100万ドルと予測する。

 2018~20年は需要が逼迫する市場環境が続くため前年比7~9%台の伸び率で増加し、2020年には225億3000万ドルに達すると予測。2021年以降は、各社が計画する設備投資の効果が順次出始め、供給数量も安定していくため、前年比5~6%台で推移し、2025年には、2017年の約1.7倍となる299億2000万ドルに達すると見ている。

 また同市場のうち、2017年のSiCパワー半導体の市場規模は、前年比35.4%増の3億1000万ドルになった。需要の中心はコストダウンの進んだSiC-SBDであり、太陽光発電用パワーコンディショナー(PCS)や電気自動車(EV)用充電ステーション、産業機器用電源などの産業分野、EVのオンボードチャージャー(OBC)などの自動車分野、サーバー力率改善回路などの情報通信分野などで使われる。

 2018年は、EVのメインインバーターやOBCにSiC-MOSFETが採用され、自動車向けの市場規模が伸びる。2020年以降は、SiCパワー半導体の自動車分野向け需要が本格的に立ち上がり、EVメインインバーターへの採用が段階的に進む。2021年以降は、6インチSiCウエハーによる量産効果が出始め、Siパワー半導体とのコスト差が小さくなりSiCの搭載が広がる見通し。2025年には、25億4000万ドルに成長すると予測する。

 パワー半導体市場の成長要因としては、IoTの世界的な広がりによる大規模データセンターの増加、白物家電や産業機器、太陽光や風力発電など新エネルギー分野向けの安定した成長、HV(ハイブリッド車)やEV、欧州・中国など向け車載用48V電源システムの普及拡大などが挙げられる。

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