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「再エネは破壊的な変革をもたらす」、IRENA事務局長

太陽光の発電コストは2020年までに半減へ

2018/01/16 14:41
大場 淳一=日経BP総研 クリーンテック研究所
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 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は13日、2010年から現在までに太陽光発電のコストが73%、陸上の風力発電のコストが約25%下落したとの調査結果を発表した。同機関は、太陽光発電のコストが2020年までに2017年比で半減する可能性があると見込む。

 IRENAがアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催した第8回総会で公開した調査報告書「再生可能エネルギーの2017年の発電コスト」によるもの(図)。

図●国際再生可能エネルギー機関(IRENA)第8回総会の模様
(撮影:日経BP総研 クリーンテック研究所)
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 陸上風力と太陽光のグローバル加重平均コストは、過去12カ月間でkWh当たりそれぞれ6セントと同10セントまで下落しており、最近の入札結果からも今後のプロジェクトではこれらの平均コストを大幅に下回る公算が大きいとしている。

 現在、陸上風力発電のコストは4セント/kWh程度で商業運転を開始することが普通になってきたという。

 化石燃料による火力発電では、発電コストがkWh当たり5~17セントの範囲にある。バイオマス、地熱、水力など、太陽光と風力以外の再生可能エネルギーによる発電プロジェクトでも、過去12カ月間で化石燃料による発電コストと比較して遜色ないレベルとする。

 IRENAは、2019年までに陸上風力と太陽光のいずれでも、優良なプロジェクトでは発電コストがkWh当たり3セント以下となり、現在の化石燃料による発電コストを大幅に下回ると見込む(関連記事)。

 このようなコスト低減が可能となった要因としてIRENAは、継続的な技術の進展に加えて、競争入札などの調達の増加や、豊富な開発実績を持ちグローバル市場で競い合う中~大規模のプロジェクト開発事業者が数多く台頭してきたことなどを指摘している。

 IRENAのアドナン・アミン事務局長は、「これらの動きは、エネルギー分野で重大なパラダイム転換が起きていることを示している。さまざまな発電技術におけるコスト下落はかつてない規模であり、再エネが世界のエネルギーシステムにもたらしている破壊的な変革の1つだ」と述べている。

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