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AIが太陽光パネルの不具合を「判定」、監視システムと連携

2019/01/10 12:32
工藤宗介=技術ライター
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 住友電気工業は2018年12月25日、太陽光発電所向けストリング監視システムと連携し、AIを用いて発電低下を高精度にいち早く検出できるデータ蓄積・解析装置を開発したと発表した。管理運用コストの低減と発電ロスの最小化に貢献するという。2019年4月から出荷開始する予定。価格は未定。

 一般的な監視システムでは、主にしきい値を用いて発電量の低下を判定している。例えば、発電量が一定値を下回った場合に異常と判断し、太陽光発電所の管理者に通知する。しかし、発電量の変動はさまざまな要因に依存するため、単なるしきい値判定では信用性が低く、人間による分析・判断が必要だった。

 同社が開発したストリング監視システムでは、AIを用いてストリング電流データを高度に分析し、不具合の要因を最大7種類(正負極間短絡、ヒューズ断、逆流防止ダイオード故障、ケーブル断線、接続箱の温度異常、影・パネル汚れ、経年劣化)に振り分けて緊急度別に通知する。

ストリング監視ソリューションの構成
(出所:住友電工)
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 また、その日に計測した不具合のほか、発電量などをビジュアルで示す日刊レポートメールを送付する。さらに有償のオプション機能として、発電所全体の地図上に異常箇所を緊急度別に色分けして表示できる。異常判定はストリングごとに行うため、異常箇所の特定と現場作業者へ正確に指示できるという。

 太陽光パネルの接続箱にストリング監視装置(子機)、パワーコンディショナー(PCS)にデータ収集装置(親機)とデータ蓄積・解析装置を設置する。既設の電力線を通信回線に利用するPLC技術の採用により、通信線の追加敷設工事が不要で、稼働済み既存発電所へも容易に導入できる。

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