1万台の蓄電池を秒単位で群制御、関電など実証

2019/01/10 00:38
工藤宗介=技術ライター
実証試験の概要
(出所:関西電力)
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 関西電力、エリーパワー(東京都品川区)、三社電機製作所の3社は、家庭用および産業用蓄電池をエネルギーリソースとして活用し、電力系統における周期の短い負荷変動に合わせて即時に充放電させる実証試験を実施する。1万台規模の蓄電池を秒単位で一括制御できる技術を検証する。期間は1月7日~31日。

 関西電力とNECが構築した蓄電池の群制御システム「K-LIBRA」、三社電気が開発した遠隔から秒単位で充放電制御できる産業用蓄電池、エリーパワーが開発した家庭用蓄電池を連携させた。システムからの指令に対する蓄電池の応答時間や制御精度を検証することで、電力系統における周期の短い負荷変動に対する蓄電池の応答性能を確認する。

 実証試験では、2台の実機と多数の模擬蓄電池を組み合わせて制御する。NECの独自技術である、個々の蓄電池への出力分配の全体最適化とリアルタイム同期制御を可能にする「階層協調制御方式」、個々の蓄電池の状態や上位システムの要求に基づき各蓄電池の出力を最適に分配する「仮想統合制御技術」を採用した。

 資源エネルギー庁の補助事業「平成30年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」を受けて実施する。実証試験の結果をもとに、蓄電池を周波数の調整力として活用する場合の課題をまとめ、2018年度内に報告書を提出する。また、検証結果を踏まえて2019年度以降の実用化に向けた技術の確立を目指す。

 太陽光や風力発電などの再生可能エネルギー由来電力は、全発電に占める比率が大きくなると周波数調整力が不足することが課題のひとつとなっている。そのため、蓄電池を活用した周波数調整力の提供が期待されている。