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太陽光発電市場――2019年の展望~市場規模、政策、ファイナンスの動向(page 5)

「入札」拡大で大規模案件に正念場、夏以降、「卒FIT」商戦が本格化

2019/01/04 19:07
金子憲治=メガソーラービジネス編集長
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「FIT抜本見直し」が始まる

 一方で、2019年度の新規認定量については、大幅な減少が避けられない。入札対象の拡大と募集枠の設定で、同年度の500kW以上の認定量は、「最大750MW」となるため、仮に住宅用と500kW未満の事業用を2017年度実績(約2.5GW)、2016年度実績(約3.2GW)の平均(2.85GW)と仮定すると、太陽光全体の認定量は交流ベースで4GW弱、直流ベースで5GW程度に留まることになる。

 そもそも入札対象が拡大する2019年度は、2018年度の「駆け込み認定」の反動で、応募容量が低調になる可能性もあり、そうなると2020年度における入札の募集容量の設定も低めに抑えられるという「悪循環」になる。実は、2019年度の入札募集枠が「750MW」に抑えられたのも、改正FIT移行前の2016年度に「駆け込み」が起き、その反動で2017年度の認定が500kW以上で742MWと低調になり、それらを参考に枠を決めたからだ(図7)。

図7●太陽光発電の容量別・年度別の認定量
(出所:経産省、2018年12月公表資料)
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 そう考えると、「駆け込み」翌年となる2019年度の入札募集に、どの程度の案件(容量)と価格の札が入るかが、日本の太陽光市場を占う意味で大きな意味を持ちそうだ。

 ただ、2020年度以降の動向に関しては、FIT制度の抜本見直しを「2020年度末」に控えているため、不透明感が大きい。見直しに向けた議論は、2019年度には始まる見込みで、2020年度の制度運用もその討議内容の影響を受けそうだ。また、2020年度には、「第6次エネルギー基本計画」の見直しに向けた議論が始まることが予想され、エネルギー政策全体の中での再エネの位置づけを巡っても国民的な議論が活発化することが予想される。

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