ニュース

太陽光・風力の「予測誤差」、FIT交付金で費用負担、経産省が方針

2019/01/04 06:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 経済産業省・資源エネルギー庁は12月26日、再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会を開催し、太陽光・風力の「予測誤差変動」に伴う調整力の費用負担に関し、固定価格買取制度(FIT)の交付金を活用する方針を示した。

 電源からの供給(出力)と需要の予測は本来、計画値同時同量制度により、発電事業者、小売電気事業者が予測している。ただ、現在、大半のFIT電源については、「FITインバランス特例」により、一般送配電事業者(旧一般電気事業者の送配電部門)が発電量を予測している。

インバランス特例の仕組みイメージ
(注:GCは卸電力市場のゲートクローズ)(出所:電力広域的運営推進機関)
クリックすると拡大した画像が開きます

 こうしたなか、天候により出力変動の大きい太陽光と風力に関しては、正確な出力予想が難しく、結果として生じる「予測誤差」は、一般送配電事業者が瞬時の需給調整を行っている。

インバランス特例に伴う10社の調整力の年間必要量(調達量)
(出所:電力広域的運営推進機関)
クリックすると拡大した画像が開きます

 今回、電力広域的運営推進機関は、「FITインバランス特例」による太陽光・風力に対応する調整力は、10社合計で年間約200億ΔkWに上ると試算した。こうした調整量のコストに関し、経産省・事務局は、「FIT交付金を活用して負担することにしてはどうか」とし、「今後、行われるFIT法の抜本見直しも見据え、2020年度をめどに具体化できるように検討する」とした。

 こうした対応策と並行し、「FIT買取期間の終了やFITからの自立も見据え、インバラス特例の見直しや、太陽光・風力のインバランスに対する、一般送配電事業者、発電事業者、小売電気事業者の適切な役割分担の在り方について検討していくことが必要」とした。

 こうした事務局が示した方向性に対し、委員からは、「今後、再エネの発電量予測は小売電気事業者の集まりであるバランシンググループごとに予測する仕組みが理想なのではないか」という意見が出た一方、「太陽光の出力予測は、本来、広範囲で一括して行うほど精度が上がるため、一般送配電事業者がまとめて予測することも合理的で、最も社会コストが小さくなるという側面もある」との意見もあった。

  • 記事ランキング