腹腔鏡手術支援ロボ開発目指す国内ベンチャーが登場

国立がん研究センター発のA-Traction

2015/10/19 16:01
近藤 寿成=スプール

 国立がん研究センターは2015年10月19日、腹腔鏡手術支援ロボットを開発するA-Tractionを「国立がん研究センター発ベンチャー」として認定したことを発表した。これは国立がん研究センターの役職員による知的財産権や研究成果などの活用が期待できるベンチャーを認定するもので、国立がん研究センター全体としてノイルイミューン・バイオテックに続く2社目、柏キャンパスからは初の認定ベンチャーとなる。

 腹腔鏡手術支援ロボットは世界的に普及しつつあるが、現時点では米Intuitive Surgical社のda Vinci外科手術システムが市場をほぼ独占している。日本が製品化で世界から大きく後れをとっている一因は、医療機器を製品化するまでのハードルが高く、大手企業がリスクをとって参入しないことが挙げられる。

 A-Tractionは、ベンチャーというフットワークの軽さを生かして製品化を進め、質の高い手術をより多くの患者に受けてもらうことを目的に2015年8月に設立された。国立がん研究センター東病院 大腸外科長の伊藤雅昭氏と連携し、内視鏡下手術の現場で生まれたニーズにもとづいて腹腔鏡手術支援ロボットの開発に取り組んでいる(関連記事:「医師だけががんを治す時代は終わった」「医師の要求を鵜呑みにするな」――国立がん研究センターの医師がものづくり企業に呼びかけ)。2015年9月30日には、医療機器分野のインキュベーションファンドであるMedVenture Partnersが運営・管理する「MPI-1号投資事業有限責任組合」からシリーズA資金を調達。MedVenture Partnersは、今後の開発や非臨床・臨床試験などの製品開発資金に加え、自社の持つ国内外のネットワークを活用して支援を行う予定だ。

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