事務局がイメージする今後の検討の進め方
(出所:経済産業省)
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 経済産業省は9月11日、「再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会」の第1回会合を開催し、固定価格買取制度(FIT)の見直しに向けた論点を提示した。買取価格の決定方式、決定時期などを議論し、年内をめどに見直し内容を固める方針だ。

 従来、再生可能エネルギーの推進策を議論してきた「新エネルギー小委員会」は、総合資源エネルギー調査会の省エネルギー・新エネルギー分科会の下に置かれていた。これに対し、「再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会」は、同調査会の基本政策分科会の下に新たに設置した。FITに加え、電力システム改革なども含めた再エネに関連した規制・制度を併せて検討するため、基本政策分科会の直属とした。

 第1回会合では、4つの分野での課題が示された。(1)現行制度の手続きの流れ、(2)コスト効率的な再生可能エネルギーの導入、(3)系統制約の解消に向けて、(4)研究開発・規制改革――だ。これらの課題解決に向け、より具体的な見直し項目を挙げた。

 (1)の現行制度の手続きに関しては、「設備認定を受けたものの未稼働の案件対策」(いわゆる「空押さえ」「滞留案件」の解消)、「運転開始後に適切な事業運営を確保する仕組み」(いわゆる「太陽光版の車検制度」など)、「買取価格の決定時期の見直し」――の3つの検討項目を挙げた。

 (2)のコスト効率的な再生可能エネルギーの導入では、「買取価格の決定方式」と「コスト負担」のあり方が検討項目とされた。山地憲治委員長は、「今後、太陽光の買取価格をさらに下げるには、IRR(内部収益率)の確保に縛られない算定方式が必要で、その場合、法改正が必要になる。こうした方向も含めて議論すべき」と発言した。また、事務局は買取価格の決定方式の参考として、導入設備の累積量に応じ、「長期的に一定比率の逓減率を設定」→「累積容量の上限を設定」という段階などを踏んだドイツの例を示した。

 (3)の系統制約の解消に関しては、「送電線の整備」と「需給調整力の向上」を挙げた。需給調整力の向上では、指定電気事業者制度によって無制限・無補償の出力抑制が可能になることに関連し、出力抑制ルールの整備や情報開示の徹底、広域融通を促すルールの見直しなどが挙げられた。

 (4)の研究開発・規制改革については、「自立電源に向けた研究開発の必要性」「規制改革・地域住民の理解」を挙げた。事務局は「太陽光発電のコストは低下傾向にあるが、依然として欧米に比べると高い。長期自立的な電源になるには、パネルの高効率化、低コスト化に向けた研究開発が必要」との認識を示した。

 今後のスケジュールとして、第2回会合で「現行制度の手続きの流れ」、第3回会合で「コスト効率的な再生可能エネルギーの導入」、第4回会合で「系統制約の解消に向けて」と「研究開発・規制改革」について、検討するとしている。