最適値を最小の試料から最速で求めるための方法に「実験計画法」がある。「技術者塾」では「因子の最適値の決め手『実験計画法』入門」(2016年10月19日)を開催する。トヨタグループは実験計画法をいかに使いこなすのか。講師であり、デンソーの開発設計者出身で「品質リーダー」も経験した皆川一二氏に聞いた。

――好評の「品質完璧マスターシリーズ」。第9回の講座のテーマは「実験計画法」です。初めて聞く人でも簡単にイメージできるように、まずは実験計画法について分かりやすく説明してください。

皆川氏:実験計画法は、「最適値を最小の試料から最速で求める」ための方法です。その時点で何も「データがない」状態であることがポイントとなります。その点が多変量解析(品質完璧マスターシリーズの第8回を参照)などとの大きな違いです。多変量解析は山積みになったたくさんのデータがあり、その中から価値のある意味を見いだす手法です。これに対し、実験計画法はデータがないときに利用する手法です。

 「技術者塾」の実験計画法の講座では、紙で作るヘリコプター「紙コプター」の演習を行います。大まかな形状は、長方形の紙に途中まで切り込みを入れて二又(ふたまた)にし、それを互いに反対方向に曲げて羽根にしたものです。そして、受講者(チーム)に作ってもらった紙コプターをある高さから自然落下させ、滞空時間の長さを競います。最も滞空時間の長い紙コプターを作った受講者(チーム)が優勝というコンテストです。

 紙コプターを作る上であらかじめ決まっているのは、紙の材質と胴体の長さだけ。羽根の長さや、羽根の幅、胴体の幅、胴体の絞り、クリップの数、羽根の角度は自由に設計することができます。さあ、このコンテストで、あなたならどうしますか?

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