マルチコアのプロセッサーICが登場してはや10年。今では自動車のエンジンECU(Electronic Control Unit)にも、2コアのICを搭載するようになった。組み込みシステムには制御系の機器と情報系の機器があるが、それぞれシステム要件やマルチコアのソフトウエア開発手法が異なる。開発対象に合わせて、開発体制や人材育成を考える必要がある。

 組み込み機器にマルチコアプロセッサーICを導入する動きは、計算処理や音声・画像の取り扱いが主となる“情報処理”中心の機器、例えばスマートフォンやゲーム機、カー・ナビゲーション・システム(カーナビ)、デジタルテレビなどで先行した(図1)。一方、リアルタイム制約や応答時間などの要件に縛られることが多い“制御・計測”中心の機器については、複数コアが必要になる局面は少なく、従来型のシングル・コア・プロセッサーICを使い続けることが多かった。

図1 マルチコア化が進む組み込み機器
マルチコア化で先行したのはゲーム機やデジタルテレビなどの“情報処理”中心の機器。Androidスマートフォンの上位機種のコア数は8に、カーナビの上位機種は5~9に達している。3~4年前から、“制御・計測”中心の機器のマルチコア化も始まった。
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 しかし、このような状況は変わりつつある。ここ3~4年、“制御・計測”のための組み込み機器で、複数(2つ以上)のCPUコアを集積したプロセッサーICを採用する事例が増えている。例えば、自動車のエンジンECU(Electronic Control Unit)や機械制御用のPLC(Programmable Logic Controller)などで使うプロセッサーICが複数コアになってきた。

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