ドイツVolkswagen(VW)グループが自動運転車の量産を急いでいる。同Audi社の「A8」で「レベル3」の実用化を宣言したが、今後は普及価格帯の車両にも展開する方針だ。乗用車だけでなく、商用車やサービス向け車両の開発も積極的に進める。乗用車開発に注力するトヨタ自動車と戦略に大きな違いが出てきた(図1)。

図1 商用車やサービス用車両にも積極的
VWグループは自動運転技術を幅広い車両に展開する計画を進めている(左)。一方のトヨタは乗用車に絞った開発が目立つ(右)。
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 「A8の投入で、レベル3の自動運転で他社の先陣を切った。今後はAudi社だけでなく、VWグループのすべてのブランドにレベル3の自動運転機能を展開していく」。VWグループで自動運転開発の責任者を務めるHelge Neuner氏(VW社Group Research, Automated Driving)は言い切る(図2)。同氏は2017年11月に来日、日経Automotiveなどの取材に応じた。

図2 VWグループの自動運転開発を統括するHelge Neuner氏
2002年にVW社に入社し、2008年から同グループの研究部門であるVolkswagen Group Researchに。情報アーキテクチャーやHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)などの責任者を務め、2017年から自動運転開発を率いている。
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 12の車両ブランドと一つの自動車サービス(MaaS:Mobility as a Service)ブランド「MOIA」を抱えるVWグループ。Neuner氏によると、「現在、13ブランドそれぞれにおいて自動運転車をどう扱うか、位置付けをはっきりさせる検討を進めている」という。

 ブランド間でのすみ分けをはっきりさせる一方で、部品は共通化してコストを抑える。大きな開発目標にしているのが、「2020年ごろに、VWブランドの『ゴルフ』クラスの価格帯(300万〜400万円)の車両にレベル3の自動運転機能を搭載する」(同氏)ことだ。

 自動運転システムでは部品コストの低減が大きな課題になる。特に高価なのがLIDAR(レーザーレーダー)で、Audi社のA8に搭載するものは1個で10万円近い。LIDARのコスト低減に向けてVWグループは、「スタートアップも含め技術力のある企業を探っている」(同氏)段階だ。

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