震度7の極めて強い揺れを2回観測した熊本地震。熊本県に工場を構えるホンダやアイシン精機などが生産停止に追い込まれたのは記憶に新しい。それから、まもなく半年を迎えようとしている。現地を訪れてみると、地震の爪痕は残るものの、生産の本格復旧に向けた確かな足取りを確認できた。

 「一部に修繕の必要な箇所は残っているが、従業員や地元の方々の協力・支援のおかげで、生産(能力)は震災前の水準に回復した」――。ホンダ社長の八郷隆弘氏は2016年9月13日、国内唯一の2輪車生産拠点である熊本製作所(熊本県大津町)で記者会見し、完全復旧を宣言した(図1)。同日、熊本製作所からエンジン部品を供給していた八千代工業の軽自動車組立工場も通常生産を再開した。

図1 熊本のホンダに再び活気
(a)2016年9月13日にホンダ社長の八郷隆弘氏が、完全復旧を宣言した。(b)同日公開した熊本製作所の様子。受注が積み上がっている「CRF1000L Africa Twin」の生産を急いでいた。
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 熊本製作所は、同年4月14日夜の地震直後に生産が止まった(表)。建屋の構造部材は壊れなかったものの、非構造体が被災した。具体的には、「高所の配管が固定金具の破損によって落下したり、天井や壁などの一部が崩れ落ちたりした」(同社執行役員で熊本製作所長の島原俊幸氏)という。

表 熊本製作所が復旧に至るまで
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 今回の地震によるホンダの2016年度の被害額は約251億円。このうち復旧費用が132億円で、残りが熊本製作所の生産台数の減少額である。被災前、熊本製作所では1日当たり750台の2輪車を生産していた。

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