「トヨタ流人づくり 実践編 あなたの悩みに答えます」では、日本メーカーの管理者や社員が抱える悩みに関して、トヨタ自動車流の解決方法を回答します。回答者は、同社で長年生産技術部門の管理者として多数のメンバーを導き、その後、全社を対象とする人材育成業務にも携わった経歴を持つ肌附安明氏。自身の経験はもちろん、優れた管理手腕を発揮した他の管理者の事例を盛り込みながら、トヨタ流のマネジメント方法を紹介します。
悩み
部下を管理する立場になって2年目になります。今、悩んでいるのは、対応の難しい部下を抱えていることです。仕事を指示した後で同じ質問を何度も繰り返したり、あいさつをしなかったり、業務中にあからさまに不満な態度を示したりする部下がいるのです。職場は人手が足りず、総力戦で乗り越えなければ仕事を処理できません。対処方法があれば、ぜひ教えてください。

編集部:学生気分が抜けない入社したての社員ならともかく、いい大人を相手に、いまさら社会人としての常識のようなことに関して部下に注意しなければならないとは…。気が引けるというよりも、思わず勘弁してくれと愚痴りたくなる管理者は多いことでしょう。仕事に関してちょっと注意したら、「体調が悪くなったので帰ります」と言ってその日の会議を欠席した部下がいて困ったという管理者の話を私は聞いたことがあります。

肌附氏—確かに、ビジネスパーソンとして働くからには、社会人としての常識くらいは身に付けていて欲しいものです。しかし、その常識は時代によって変わるのかもしれません。私が入社したころは、今ほど職種の広がりはなく、自分が好きに選べるほどの就職先はありませんでした。そのため、石にかじりついてでも頑張るというハングリー精神を持つ人が多かったように思います。でも、今は違います。かつての自分の常識を、管理者が現在の若い部下に押し付けても問題は解決しないと考えた方がよいでしょう。

編集部:結局は、今働いている部下をいかに育てるかという視点が管理者にとって大切ということですね。では早速質問です。仕事を指示した後に、同じことを何度も聞いてくる社員にはどのように接したらよいでしょうか。

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