18年前の妄想が現実に
 特集1(「IoTの通信、BLEが独走」)でBluetooth Low Energy(BLE)タグの取材をしていて、1998年にBluetoothが登場した頃に自分が抱いた妄想を思い出しました。まさにあらゆるモノにBluetoothの通信機能を付与し、メッシュネットワークで探し物がなくなる世界です。当時のBluetoothでは消費電力が大きいなどの課題がありましたが、BLEでそれが現実に。ただし、今後、ストーカーやプライバシー問題が出てきそうです。カバンにタグをこっそり入れられて行動をモニターされる恐れがあるからです。 (野澤)

消費者との接点を手放す怖さ
 物流について取材を進めるなかで、EC(電子商取引)事業者の強さをあらためて知らされました(「“物流革命”が迫る、脱メーカー」参照)。アスクルは顧客の購買活動をビッグデータ化し、メーカーの製品開発に生かせるようにしています。メーカーには難しい消費者ニーズの分析が可能とのこと。ヤマト運輸も顧客との接点を重視し、新規事業への展開につなげています。一方、BtoB(企業間取引)事業に注力している電機メーカーには、製品企画の重要なヒントが社外に蓄えられる恐怖に抗う手立てがないように見えます。(三宅)

10年前から電池は知っていた
 Liイオン2次電池の発火を調べていて、経産省消費経済審議会 製品安全部会による提言を見つけました。2006年に、日本国内で相次いだ電池事故を受けてまとめたものでした。いずれの事故も電池の製造工程の問題として解決が図られましたが、提言には電池自体の安全性向上とともに、電池の安全な利用法を徹底する必要があること、システム全体の挙動について電池メーカーと機器メーカーの摺合わせを徹底する必要があることが明記されていました(「『Galaxy Note7』発火問題の教訓」参照)。 (宇野)

出典:2016年12月号 p.137 日経エレクトロニクス
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