小型のネズミ並みの数の“ニューロン”と“シナプス”を備えた脳型コンピュータ(写真:IBM Research)
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 米IBM社が2014年夏に発表した脳型チップ「SyNAPSE」(開発コード名はTrueNorth)の実用化に向けて積極的に動き始めた(図1)。

 SyNAPSEは1チップ中に神経細胞のニューロンに相当する機能100万個と、ニューロン間のスイッチであるシナプスに相当する機能2億5600万個を実装した非ノイマン型プロセッサーである。スパイク状の信号を発するニューロンを相互に結合した構造を採る。ニューロンの総数はおよそ蜂の脳に相当する。

図1 開発環境を整え研究者に公開
IBM社が2015年7月に開発した、SyNAPSEチップの実装ボードの最新版「NS1e」。各種の実験やソフトウエア開発に向けて、気圧センサーやモーションセンサーを実装。映像をスパイク信号で出力するカメラ(DVS)などの接続ポートを3つ設けた。パソコンに直結できるUSBポートやEthernetなども備えている。(写真:IBM Research)
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 SyNAPSEの最大の強みは、画像認識や音声認識といった高度なパターン認識を極めて低い消費電力で実行できる点だ。消費電力は1チップ当たり約0.07Wと低い。

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