米Microsoft社が開発した光学透過型ヘッドマウントディスプレー「Microsoft HoloLens」
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 「光学系には手がかかっている。高コントラスト・高輝度を実現するために高価な部品を使っている」。米Microsoft社の光学透過型ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Microsoft HoloLens」の中身は、国内メーカーでHMDを開発する技術者を驚かせた。「普通なら使わないような部品」(同氏)が幾つもあるというのだ。

 ぜいたくな構成の目的は、高度なAR(拡張現実感)機能の実現だ。周囲の環境を高精度に認識し、仮想の物体の映像を、あたかもそこにあるかのように現実にぴたりと重ねられる。部屋の壁に映像を固定して壁掛けテレビの代わりにしたり、実物の家具の配置を反映して仮想の敵と戦うゲームをしたりといった用途を狙う。

 一方でこんな意見もある。「未完成で、まだ売り物とは言えない水準だ。基板もスマートフォンと比べてお金をかけていない」(各種機器の分解や部品の分析を手掛けるテカナリエ代表取締役の清水洋治氏)。

 本誌は2017年1月に日本で出荷を開始したHoloLensを分解した。そこから浮かび上がったのは、お金をかけるところには惜しみなく使い、それ以外は粗削りな、アンバランスなつくりである。このことは、現在の製品がいずれ登場する「普及版」に向けたプロトタイプであることを示唆する。実際、現在のHoloLensは開発者や法人向けで、価格は税込み33万3800~55万5800円。大量に販売するには高過ぎる。今回の製品の反響を集めて次なる製品に生かす意図がうかがえる。

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