東京電力はなぜ発電所のIoT(Internet of Things)化で米General Electric社(以下、GE社)と組んだのか──。2016年9月末に米GE Power社と東京電力フュエル&パワー(以下、東電FP)が発表した提携に、日本の電力会社が色めき立っている。東京電力が富津火力発電所にGE社のソフトウエア技術「Predix」を導入して発電設備の運用効率を向上させる計画が明らかになったからだ(図1)。

図1 東京電力の富津火力発電所
同発電所4号系列において、GE社のソフトウエア「アセット・パフォーマンス・マネジメント」を導入して、効果を検証する。
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 「全国の電力会社からの問い合わせが相次いでいる。10月以降、説明のために各地を飛び回る日々が続いている」。ゼネラル・エレクトリック・グローバル・サービスGmbH パワーサービス ソフトウエアソリューションセールスマネージャーの関真氏はこう話す。

 GE社は、さまざまな産業機器をネットワーク化して運用効率を高める「Industrial Internet(産業のインターネット)」を推進。その売り物の1つが産業機器のデータを分析して、異常を検知し故障を未然に防ぐ「予兆検知」だ。

 だが多くの電力会社は、停電などのトラブルを防ぐために予測ベースの予防保全に長年取り組んできた。例えば、発電プラントの運転状況は、タービンやボイラーなどの主機に限らず、ポンプや熱交換器、電気設備を含めてモニタリングしている。

 「今さらGE社の技術を導入してIoT化を進める必要はない」と多くの電力会社が考えるのは自然だろう。それでも東電FPとGE社が手を組んだのはなぜなのか。

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