前回は、ドイツにおけるデータ共有の仕組み作りを推進する「Industrial Data Space(IDS)」について紹介しました。その取り組みを主導しているのは、欧州最大の応用研究機関であるFraunhofer Society(フラウンホーファー研究機構)です。同研究機構は69の研究所・研究ユニットから成り、約2万4500人の科学者・技術者が所属しています。IDSにはそのうち12の研究所が参加しています。

 公的な研究機関であるにもかかわらず、ドイツ連邦政府あるいは州政府から分配される研究資金はそれほど多くありません。年間研究予算の21億ユーロ(約2730億円)のうち、19億ユーロ(約2470億円)は契約に基づいた研究資金であり、その7割以上は民間企業からの受託や、欧州連合(EU)など公的な研究プログラムへの参加によって得ています。

 このことからも分かる通り、フラウンホーファー研究機構は、最新の研究成果を産業界が活用できるようにしたり、産業界のニーズを研究に反映させたりと、産学の橋渡し的な役割を担っています。そのため、IDSに限らずインダストリー4.0(I4.0)のさまざまな取り組みにおいて、同研究機構が果たすべき役割は非常に大きいといえます。

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