日本電産は1998年に車載事業を始めて以来、同事業の研究開発に対してこれまで1000億円を投じてきた。車載関連企業のM&Aも複数実施するなどし、同事業を急成長させてきた。2015年度の車載部品事業の売上高は3000億円に達する見込み。2020年度はさらに増やし、7000億~1兆円の売上高を目指している。

 2020年度に車載部品事業の売上高を7000億~1兆円にする注1)。この目標実現に向けて、日本電産は大きく4つの方策を採る。

注1)この売上高は、新規M&Aを含める。
図1 三菱自動車から日本電産へ
日本電産の車載事業部の責任者である、同社 取締役専務執行役員の早舩一弥氏。以前は三菱自動車工業で電気自動車などの開発に携わっていたが、2010年に日本電産に入社した。(写真:日本電産)

 第1に、量産規模の拡大である。日本電産取締役専務執行役員で車載事業本部長の早舩一弥氏によれば、ここ1~2年で、顧客から求められる車載部品の年産量が桁違いに増えたという(図1)。「5年前は、車載モーターを年50万個作り、それを6年間続けて合計300万個出荷するような案件が多かった。ところが最近は、要求される個数が桁違いに多い。例えば、ブレーキ用モーターは現在、年間1000万個の生産を求められている。現在受注している案件のうち、およそ7割がそのような大規模な注文だ」(早舩氏)。

 車載部品の月産量が増えた背景には、大手自動車メーカーがプラットフォーム(車体や部品などの基本部分)の共通化を進めていることがある。これにより、同一部品を作る量が増えた。加えて、世界同時立ち上げが推進されており、年産量は増加傾向にある。

 自動車メーカーの動きを受けて、「Tier1」と呼ばれる大手電装品メーカーも、車載部品の共通化を図っている。しかも、同じ種類の車載部品であれば、Tier1は複数の自動車メーカーのプラットフォームにまたがってなるべく共通化し、コスト低減を図る。このため、Tier1に部品を提供する日本電産のような部品メーカーに対して、従来よりもハイペースの部品生産が求められてきているという。

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