導き出した最適な設計が、通常の機械加工では造れなかったり、造れても大変な時間と手間がかかったりする─。こうした製造の課題は従来、コンピュテーショナルデザインの適用を阻む大きな壁の1つだった。しかし、造形の自由度が高い「積層造形」(図1)、いわゆる「金属の3Dプリンター」でさまざまな部材を製造する手法の登場が壁を壊しつつある。

図1 積層造形の仕組み
材料の金属粉末を敷き詰め、造形品の断面に電子ビームやファイバーレーザーを照射して溶融、凝固させる。凝固した1層の上に再度金属粉末を敷き詰め、溶融・凝固を繰り返して、造形品の断面層を積み重ねていく。
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 積層造形では、3D-CADなどで作ったデータを基に、台上に敷き詰めた材料の金属粉末を電子ビームなどで溶融、凝固させて、造形する部材のスライス断面を1層ずつ作成し、積み重ねていく。

 積層造形の製造コストは一般に機械加工より高い。しかし、チタン合金やインコネルなど加工しにくい材料で、機械加工では困難な複雑な形状の部品を製造できる。また、金型を作らずに試作品を単品製造できるといったメリットがある*1

*1 このほか、サイズの小さい造形物なら3Dプリンター内で同時に複数造れるので、金型を造らずに複数の異なる試作品をスピーディーに製造、比較するといった使い方もある。材料が粉末なのでインゴット(材料である金属の塊)を用意する必要がなく、管理コストを抑えられるメリットもある。

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