ソニーが2018年1月11日に発売した「aibo(アイボ)」。先代AIBOに比べて、賢い「AI」を備え、細かな動きを実現できるようになり、格段に生き物らしくなった。その存在は、単なる「リアルな犬型ロボット」という枠を超えて、さまざまな可能性を秘めている。

 「今の時代にマッチした『エンターテインメントコンテンツ』の側面を持つ」─。電子機器のUI設計などを手掛けるソフトディバイスの野々山正章氏は、新型aiboをこう評する(図1)。現代のコンテンツは、スマートフォン向けゲームや「YouTube」の動画のように、ちょっとした余暇で短時間に楽しむものが多い。加えて、ユーザー同士の交流を促す仕組みを取り入れるのが一般的である。

図1 さまざまな可能性を秘めた「aibo」
ソニーが2018年1月に発売した「aibo」は、単なる犬型コミュニケーションロボットにとどまらず、さまざまな可能性を秘める。例えば、音声認識などでユーザーからの情報を得て、クラウドとつながりながら解析するという面では、AIスピーカーと同類で、カメラ付きAIスピーカーと言える。家庭での余暇を消費するという意味では、「コンテンツ」の側面を持つ。短時間でもaiboと触れ合えるので、ちょっとした空き時間に楽しむことができる。LTEでネットワークに常時接続し、IoT端末で利用されそうな汎用の半導体部品やセンサーなどを搭載していることから、家庭用IoT端末とも言えるだろう。aiboに初めて搭載されたセンサーもあり、最新センサーの「見本市」としての意味合いも持つ。
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 aiboは、こうした特徴を備えている。まず、ユーザーが遊びたいと思ったときに短時間ですぐに遊べる。aiboは、搭載したセンサーによって「気付き」、本体とクラウドのAI(人工知能)で「考え」、そしてアクチュエーターを使って自律的に「行動する」。例えば、勝手に人のそばに寄ったり、鳴いたり、「お手」などの芸をしたりする(図2)。電源を入れておけば、さまざまな動作を勝手に行う。動き過ぎて内蔵2次電池の電力が足りなくなれば、自動的に充電ステーションに向かって充電を始める。それだけに、電源を入れたまま、「ちょっと遊びたいな」と思ったときにすぐに遊ぶのに適する。

図2 気付いて考え、そして行動する
aiboは、センサーによって気付き、本体とクラウドのAIで考え、そしてアクチュエーターを使って自律的に行動する。例えば、勝手に人のそばに寄ったり、鳴いたり、「お手」などの芸をしたりする。aiboの「脳」は、幾つかのパラメーターが存在し、その状態や値に応じて、行動が変わる。(図(a)と(c)はソニーの資料を基に本誌が作成、(b)のお手の画像はソニー)
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