前回(2018年2月号)は、スマートフォンの普及やIoT(Internet of Things)技術の進展とともに、微細加工を伴う部品の需要が増えていることを説明しました。こうした部品のサプライヤーの中でも特に競争力の高いサプライヤーは、生産設備を外部から購入することなく、社内で開発・設計を行い、かつ内製しています。ただし、部品加工は別です。部品加工は小規模・中小企業の受託加工業者に外注しているのです。これはなぜでしょうか?

 大手企業も「自社製品を量産するための部品加工」は、基本的に内製してノウハウを蓄積することを大前提としています。ところが大手企業といえども「社内設備を造るための超多品種少量の部品加工」は外注するケースが大多数です。なぜなら、部品加工を行うためには工作機械の購入をはじめとして、多大な設備投資が必要になるからです。

 加えて、加工技術を持った専門スタッフ(=加工技能者)を抱えておく必要もあります。社内設備のためだけに加工設備を持ち人員を抱えるのは、収支の面だけで考えると採算が合いません。ですから「社内設備は内製化する」をモットーとしているグローバルな超優良企業も、部品加工だけはそれを専門に手掛ける小規模・中小受託加工業者に仕事を外注しているのです(図1)。

図1 なぜ大手企業は部品加工の外注を行うのか?
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