治験を終え2019年後半の実用化目指す

菅原充氏 QDレーザ 代表取締役社長

2018/12/03 08:00
河合基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス

 半導体レーザー技術に強みを持つQDレーザは、超小型のレーザープロジェクターを用いて網膜に映像を直接投影するメガネ型の「網膜走査型レーザーアイウェア」を開発している。網膜に映像を直接投影するので視力の影響を受けにくく、視覚障害者向けの支援デバイスとしての商品化を目指している。

 2018年10月に治験を終え、早ければ2019年後半にも医療機器として商品化したい考えだ(関連記事)。さらに別の医療機器についても、大手医療機器メーカーと共同で開発を進めているという。医療機器開発の狙いや背景について、同社 代表取締役社長の菅原充氏に聞いた。(聞き手は河合基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス)

QDレーザ 代表取締役社長の菅原充氏(写真:加藤康、以下同)
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――なぜ視覚障害者向け支援デバイスを開発しようと考えたのですか。

 2006年創業のQDレーザは、これまで半導体レーザー技術を生かしたBtoB向けの製品を中心に手掛けてきました。通信向けや加工向け、センシング向けなどの機能部品で、いずれも産業の発展を支援するものばかりです。次に手掛けるべき新たな応用先を考えたときに、レーザーを活用したディスプレーを作れるのではないかと考えました。

 2012年ごろにレーザープロジェクターを試作しましたが、明るい画像を表示するにはレーザーの強度を上げなければならず、製品化はなかなか難しいことが分かりました。そこでレーザーの強度を下げられる網膜走査型レーザーアイウェアの開発を思いつきました。

 網膜に映像を直接投影する発想自体は20年以上前からあり、既に特許の期限は切れていました。以前は大きな装置が必要だったようですが、我々の半導体レーザー技術を使えば小型化が可能だと考えました。当初は最終製品の商品化まで踏み込むつもりはありませんでしたが、2013年ごろに試作品を視覚障害者の方に使ってもらったところ大変好評だったため、事業計画を立てることになりました。

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