ゲームで心理ケア、もちろん批判的な目はありました(page 5)

清水あやこ氏 HIKARI Lab 代表取締役

2017/11/01 05:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

――SPARXにはどういう効果がありますか。

 引きこもりの人が「あまり心配せずにとりあえず行動してみよう」ということを学ぶ章をプレイして、日常生活で外出することに挑戦したエピソードがあります。以前は、靴ひもがうまく結べないと外出が嫌になってやめていたその人が、靴ひもがうまく結べなくてもとにかくコンビニエンスストアに行くということを続けたのです。

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 外出する前は心配していたけれど、コンビニエンスストアまで行ってみたらそんなに悪くなかったと実感できたと聞いています。今は、地域のボランティア活動に参加されるまでになったそうです。

――SPARXの日本版をリリースするに当たり、どのような苦悩がありましたか。

 既存の心理ケアとは異なるやり方なので、既存のやり方に傾倒している人からは批判的な目で見られることが多かったです。しかし、私自身が臨床家としてはまだまだ卵です。諸先輩方が言うことを尊重しながら進めました。

 医療系のベンチャーならどういう事業をしていても当てはまると思いますが、いくら新しいものを作るといっても越えてはいけない境界は必ずあります。よく、「医療ベンチャーは中に医療従事者がいないと育たない」という言葉も耳にしますが、それは越えてはいけない境界をきちんと専門家に聞かなくてはいけないということではないでしょうか。その上で改革できるところを切り開いていく必要があると思います。

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