ゲームで心理ケア、もちろん批判的な目はありました(page 2)

清水あやこ氏 HIKARI Lab 代表取締役

2017/11/01 05:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

――心理ケアに関心を抱いたきっかけは何でしたか?

 身近な親族や友人に精神疾患を患っていた人がいたことがきっかけでした。相談をしてくれても、一友人の私では対応しきれないこともあり、歯がゆい思いをしました。明らかに深刻な問題を抱えているにも関わらず、なぜ専門家に相談に行かないのだろう。臨床心理士はたくさんいるのに、こんなに利用されていないのはなぜなのだろうと疑問に感じていました。

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 大学院で臨床心理学の勉強をしたことで、日本では心理ケアの敷居がすごく高いことに気づきました。かなり状況が悪化しないとカウンセリングや医師にかかる人が少ないのです。

 うつ病患者の約75%は病院に行かないという研究結果もあります。日本には100万人の気分障害の人がいるとされていますが、それは顕在化している一部にすぎないでしょう。本人の自覚の有無に関わらず、放っておいて働き続けている人も多いと思います。いわゆる“隠れうつ”の人はたくさんいるのではないでしょうか。

 「眠れないけどこういう日もあるよね」「しんどいけどチームのみんなが頑張っているから自分だけ休めない」。そんな風に不調をごまかしている人も多いでしょう。ある日突然、文字が読めなくなったり体が震えたり、玄関を出られなくなったりすることで、初めて自分は“危ない”と自覚して病院を訪れる人も少なくありません。

 こういう状態になる前に何かしらのケアをすることが必要だと思っています。辛さや大変さの感じ方は人それぞれ違うのです。

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