精液は“宝の山”だ(page 3)

瀧本陽介氏 ダンテ 代表取締役CEO/ヘルスケアシステムズ 代表取締役

2018/08/29 05:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

――「BUDDY CHECK(バディチェック)」は、クラウドファンディングによる検体収集を経て発売に至りました。クラウドファンディング実施の際と実際の製品で改良を加えた点はありますか。

 精液を採取する方法に改良を加えました。クラウドファンディングで検体を提供していただいた際には、2重にしたビニール袋に精液を採取してもらっていましたが、全量の採取が難しかったり、ビニール袋から漏れてしまうことがあったりと不評でした。

 そこで、特殊な撥水加工を施した専用カップ「ComeCum Cup(カムカムカップ)」を東洋アルミニウムに作成してもらいました。カップで採取した精液を容器に入れやすくなりました(関連記事3)。

「ComeCum Cup(カムカムカップ)」(提供:瀧本氏)
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――事業を展開する上で、意識していることはありますか。

 私は研究者ではないし、勉強はしているけれどこの分野の専門家ではありません。だからこそ、一見型破りにも見える発想を大切にしたいと思っています。

 精液の検査キットを手掛けたら、「一体誰が検体を送ってくれるのか」と言われました。専門家ではないから、その世界での常識を知らなかったのです。

 知らなかったからこそ、専門家が「できない」「売れない」「意味がない」と思うことにもチャレンジすることができました。今となっては、それが良かったと思えます。

――批判の声に負けず、突き進む強さはどこから生まれたのですか。

 実は、一時期いわゆるニートだった時期がありました。大学の博士課程を中退し、実家に帰ってくすぶっていたのです。

 その経験があるから、ハングリー精神は強かったです。失敗しても、あそこ(ニート)に戻るだけ。どこかでそんな気持ちがあったからこそ、思い切って挑戦できたと思います。

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