――作業療法士として働いていたことが、ビジネスに生きていると感じることはありますか。

 作業療法士の仕事を経験していることは強みだと思います。医療系スタートアップに医療従事者の介入が必要だと言われているように、介護系サービスでも現場の温度感は必要だと感じます。

 介護現場で働いていると、ちょっと“イケイケ”すぎて現場に合わないものに出会うことが良くあるんです。新しいサービスやシステムを導入してみたものの、あんまり使わなかったという話を聞くことも多いのです。“ないと困る”もののニーズを掴めなくてはいけません。

 リハプランを開発する際にも、自分の経験を生かしました。具体的には、個別機能訓練加算に準じた書式で記録をとることができるようにしました。
*個別機能訓練加算=デイサービスで機能訓練指導員が利用者の状況に応じた個別の機能訓練を行った場合に算定できる加算のこと。

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 実は、この書式証明を残すという作業は、現場にとって悩みの種です。作業療法士としてリハビリ特化型デイサービスで働いていた際、パートの理学療法士と2人で130人の利用者を担当していました。個別機能訓練加算に関する計画書は1人当たり年間4枚書かなくてはいけませんでした。これが相当大変だったのです。

 リハビリの専門家でも大変なのに、専門家でない人は、独特の文言もリハビリテーションのプログラムも分からずに、大変な苦労をすることになるでしょう。現場では、コピー&ペーストはよくあることですし、リハビリプログラムのマンネリ化するという事態まで起きていました。

 リハプランでは、利用者の身体機能を入力すれば、身体機能に即した文言が返されるようになっています。書類作成時にどういう文言を使うか迷うことも減らせます。