特集

世界初の「ハイブリッド蓄電池」が隠岐に稼働、Liイオン+NAS電池で再エネ導入量を拡大

2016/03/09 00:00
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
印刷用ページ

 隠岐諸島は、島根半島の北方、40~80kmの日本海に浮かぶ、4つの大きな島からなる。最も大きな島を島後(隠岐の島町)、西南の西ノ島、中ノ島、知夫里島の3島を島前と呼ぶ。これらを合わせた総面積は350km2で、約2万3000人が暮らしている(図1)。

図1●豊かな自然が残る隠岐諸島
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 2015年9月末、島後にある旧隠岐空港の滑走路跡地に、連系出力1.5MWの2つのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が相次いで運転を開始した。隠岐の島町が発電事業者を公募したもので、一畑電気鉄道(松江市)グループによる「隠岐の島町メガソーラー発電所」と、旭電業(岡山市)による「旭メガソーラー隠岐発電所」だ。

 隠岐諸島では、島後に出力約25.3MW、西ノ島に約7.3MWの2カ所の火力発電所(ディーゼルエンジン発電機)があり、本土とは独立した電力系統で運用している。電力需要のピークは、かつて約28MWだったが、人口減少などにより、ここ数年は約24MWになっている。年間の最小需要も10MW程度まで減っている。

 一方、再生可能エネルギーは、固定価格買取制度(FIT)によって急増している。FIT開始前から風力と水力、住宅用太陽光を合わせ約3MWが稼働しており、今回、FITを利用して売電する2つのメガソーラーを加えると約6MWに達する。

 実は、さらに各2MWのメガソーラーと風力発電所、約500kW分の住宅用太陽光が連系申し込み済みで、合計4.5MWの再エネが新規に増加する。これらを加えると隠岐諸島の再エネは約11MWまで拡大する見込みで、中国電力はこれを受け入れる方針だ。

  • 記事ランキング