近隣に建物が建築される可能性についての説明は必須

 南側隣接地にて建物建築が計画されており、同建物が建築されると太陽光パネルに対する日照が阻害されることを住宅会社が知っていながら、これを顧客に説明しなかった場合には、説明義務違反が認められ、住宅会社が顧客に対して損害賠償義務を負うことは明らかです。

 問題は、太陽光パネル設置提案の段階では、南側隣接地における建築が予定されておらず、住宅会社においても「まさか、南側隣接地に建物が建ち、太陽光パネルの日照を阻害するとは思わなかった」という事態の場合まで説明義務違反が認められるか、という点です。

 この点、営業マンにて「この家は日当たりが良いので、絶対に、将来○○円以上の売電が見込めます。」といった説明をしていたとしましょう。

 この場合には、南側隣接地に建物が建築されるかもしれないという「将来における変動が不確実な事項」について「断定的な判断を提供」したと言え、消費者契約法違反の営業行為となる可能性があります。

 この場合に、説明義務違反が認められ、住宅会社において損害賠償義務を負う事例も出る可能性があります。

 やはり、隣地にどのような建物が建つかは不明ではありますが、法令の範囲内で太陽光パネルに影を落とす可能性がある場合には、事前に「リスク説明」をしておきたいところです。

 この点、参考となるのは、住設機器メーカーによる取扱説明書上の警告表示です。

 起こりうる事象を想定し、リスク説明を行う。将来の損害賠償リスクに備えるため、可能な限り文書にてリスク説明をしておきたいところです(図2)。

図2●住宅太陽光では南側の隣接に高い建築物が建つリスクがある
(出所:三洋電機、写真はイメージで本文の内容と直接、関係ありません)
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