代金の減額を請求できる場合とは?

 改正民法に則した「代金減額請求」のモデル条項案として、以下の条項案を提示したいと思います。

代金減額請求
 以下の各号に該当する場合には、発注者は、受注者に対し、不適合の程度に応じて請負代金の減額を請求できます。

(1) 前項本文の場合において、発注者が相当の期間を定めて修補の催告をし、その期間内に受注者が修補を行わないとき
(2) 契約不適合が重要でなく、かつ、修補に過分の費用を要するとき
(3) 発注者・受注者にて代金減額の合意に至ったとき

 改正民法563条は、第1項において、売買(請負契約においても準用されます)の目的物が契約内容に適合しない場合に、発注者が相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行の追完がないときは、受注者が代金の減額を請求できる旨を規定しています。

 また、「(2)契約不適合が重要でなく、かつ、修補に過分の費用を要するとき」という場面は、上述したとおり改正民法で削除されてしまう現行民法における「瑕疵が軽微で補修に過分な費用が生じる場合」には、注文者は「修補」を請求できず、損害賠償請求のみができるという規定(民法634条1項但書)です。

 そして、契約不適合がある以上、何もしなくて良し、と言うことにはならないため、契約約款条項例第2項(2)にて、代金の減額を請求できる一場面として規定しています。

 また、契約不適合の修補を両当事者が望まず、代金減額で合意した場合に備えて「(3)発注者・受注者にて代金減額の合意に至ったとき」にも代金を減額できる旨の条項を設けています。