住宅用太陽光発電と大規模太陽光発電所で判断は異なるか?

 上記判決の事案は、住宅用太陽光発電に関するものであるところ、大規模太陽光発電所と大きく判断基準を異にするものではない、と思われる。ただし、事実問題として、太陽光パネルからの反射光の程度にはかなりの違いが生じるであろう。

 住宅用太陽光発電からの反射光は、近接した太陽光発電パネルについて問題となりがちであり、反射光の影響が生じる時間がある程度、継続したものになりやすい、ということが指摘できる。

 例えば、受忍限度を超える被害と判断した横浜地裁の第一審判決においては、「本件パネルによる反射光は、…ほぼ1年中に渡り、原告建物…に差し込む。1日のうち反射光が差し込む時間は、午前8時45分頃から午後0時55分頃までであ…る。」という極めて甚大な被害を認定している(ただし、高裁はこれを否定している)。

 他方で、大規模太陽光発電所からの反射光が問題となる事案では、多くの場合、太陽光パネルから相当程度距離が離れているものであるため、反射光の影響を受ける程度・時間がある程度限定されるものと推察される。ただし、太陽光パネルの枚数が相当程度あるため、存外、距離にも関わらず、相当程度継続して被害が生じる場合も否定出来ない。

 このように、元来自然にも存在している太陽光の反射光を巡る問題については、直ちに違法といえないから、抽象的な判断よりも具体的にどのような被害が、どの程度継続的にあらわれるか、ということが重要な争点となってこよう。