小学生が愛称をプレゼント

 こうした背景から機械除草でなく、家畜動物による除草の導入を検討し始めたものの、企業局として初めての試みだったため、最初は手探りの状態だった。そこで、独立行政法人・家畜改良センターの茨城牧場長野支場に相談した。

 同センターでは、当時、「ヤギによる草生管理調査」事業を実施していた。同事業は、耕作放棄地でヤギや牛などの家畜を放牧することで、農地の荒廃防止と家畜の健全な育成を目指すのが目的。具体的には、農家などに家畜を貸し出して、その効果を検証していた。

 山梨県企業局は、この事業を活用して、2頭のヤギを借りた。ヤギは群れで生活し、1頭では落ち着かないため、2頭にした。いずれも日本ザーネン種の去勢した雄で、2010年生まれ。同種の去勢雄にしたのは、気性が穏やかで扱いやすいとのアドバイスからだった(図4)。

図4●日本ザーネン種の去勢した雄を導入した
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 家畜改良センターによるこの事業は、2013年で終了したため、2014年度からは、企業局による自主的な事業として。ヤギ除草を継続している。ヤギの名前は、近隣の中道南小学校の子供たちで検討してもらい、「ゆめちゃん」「エコちゃん」という愛称をプレゼントされたという。

 当初、ヤギ以外にも、牛やヒツジも検討したが、牛は糞の処理が大変なこと、ヒツジは年に1回毛刈りが必要になることなどから、相対的に手間のかからないヤギになった。