太陽光発電所が長期間、想定した発電量を維持するためには、設置後の太陽光パネルがメーカーの保証した出力性能を保っていることが前提となる。O&M(運用・保守)のなかで、パネルの出力性能の変化をいかに把握するかが、ポイントになる。

 発電量の確認は、パワーコンディショナー(PCS)やストリング(接続箱に入力する単位)ごとに、遠隔監視システムを使うのが一般的となっている。これらは、複数のパネルを束ねた状態で発電量のデータを蓄積し、経年変化などを分析することで、出力の異常を推測する。ただ、パネル単体の経年劣化などの状態を特定するためには、パネルごとの出力測定などが必要になる。

 理想的には、パネルメーカーが出荷前に実施するのと同じ測定を、発電開始後にも定期的に実施することである。

 ただし、屋外で測定することが難しい項目もある。その場合、測定するパネルを架台から取り外して梱包し、測定する設備を備える企業や機関に持ち込む必要がある。費用や手間、輸送中にパネルが損傷するリスクを考えると、こうした方法は現実的ではない。

 そこで、パネルの信頼性評価サービスなどで知られるケミトックス(東京都大田区)は、パネル出荷前に工場で実施するのと同じ測定を、発電所の現地で実施できる手法を開発した。中型のトラックを使った「移動式PVラボ」である(図1)。

図1●箱型の荷台でSTCの条件によるI-V特性の測定、EL画像を撮影
9月に商業利用を開始した「移動式PVラボ」(出所:ケミトックス)
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