太陽光発電所のO&M(運用・保守)サービス事業を強化しようとする動きが相次いでいる。発電所における売電機会の損失を最小化して、20年間という長期間にわたり、収益を安定化することを目指す。

 O&Mの専業企業のほか、太陽光発電事業者やEPC(設計・調達・施工)サービス事業者のなかにも、発電所の施工や運営のノウハウを生かし、開発時に自社が関与していない発電所を含め、O&M事業の拡大を目指す企業が増えている。

 また、パネルやパワーコンディショナー(PCS)といったメーカーの中にも、自社製品のアフターサービスに留まらず、より広い範囲のO&Mを引き受けようとする動きも出てきた。個別の発電設備に対する専門知識を生かし、不具合に迅速に対応したり、設備の能力を最大限に引き出すような管理が特徴となる。

 こうしたメーカーの1つに、中国の大手太陽光パネルメーカー、無錫サンテックパワー(Wuxi Suntech Power)の日本法人、サンテックパワージャパン(東京都新宿区)がある。同社がO&Mを受託している太陽光発電所において、月次点検の様子を取材した(図1)。

図1●O&Mを受託しているメガソーラーにおける月次点検の様子
サンテックパワージャパンが実施した(出所:日経BP)
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 同社は、O&Mサービスの受注拡大を目指しており、まず自社グループが開発した発電所でサービスを開始している。主に昇圧変圧器(キュービクル)が対象となる電気主任技術者による電気保安管理業務のほか、パネルから昇圧変圧器までの発電システムの点検、遠隔監視、発電量の分析のほか、メーカーの知識を生かした、パネルの精密な点検などのサービスを提供する。

 現在は、茨城県と栃木県などにある3カ所の太陽光発電所に、フル構成のO&Mサービスを提供している。9月中に、茨城県にもう1カ所、加わる予定となっている。

 これらの太陽光発電所のO&Mサービスには、栃木市にある北関東サービスセンターと、パネルの技術拠点である長野テクニカルサポートセンターに駐在している社員が携わる。

 北関東サービスセンターには、電気主任技術者の資格所有者が駐在しており、O&Mを受託した北関東の太陽光発電所の電気保安管理業務を担当する。

 兵庫県にも1カ所、O&Mサービスの一部を提供している発電所がある。しかし、栃木県や茨城県の発電所とは違い、電気保安管理業務は提供していない。法で定められている「2時間以内に、現地に主任技術者が駆けつける」との条件を満たせないからという。