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今冬の大雪で、太陽光向け除雪サービスに脚光、損壊防止も目的に(page 3)

北陸では常駐で除雪する案件も

2018/06/20 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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定期的な除雪も開始、夜間対応に集魚灯

 北海道では、旭川市に拠点を置いて重機を確保し、除雪サービスに取り組んでいる(図4)。同社のサービスでで多く活用している「スキッドステアローダ」と呼ばれる土木機械については、米キャタピラーの「259D」を5台所有している。必要に応じて、さらに5台をレンタルで確保できる。

図4●米キャタピラーの土木機械を使う
旭川市に拠点を置き、出向いていく(出所:Golden Leaf-Works)
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 同社のこれまでの除雪サービスのほとんどは、北海道の太陽光発電所から積雪の多かった日の後などに依頼を受け、旭川市から出向いて作業し、1回あたりのサービス対価を得ていた。

 この冬に東北地方の太陽光発電所から受託した除雪も、同じように単発の依頼だった。

 一方で、同社にとって、事業を安定化させるためには、定期で除雪を受託することが望ましい。同社の試算では、除雪に要する費用と、それによる売電額の増加分を差し引きした場合、十分にプラスになるメガソーラーも多いという。ただし、日本の太陽光発電所では、前例がほとんどないために定期的な除雪の受注が実現しなかったという。

 しかし、積雪による発電量の低下が、事業計画時の想定よりも大きかったり、太陽光パネルや架台が損壊しかねないといった安全面の理由から、定期での除雪作業の依頼を検討する発電事業者が出てきたという。

 例えば、北海道において、定期に近い除雪サービスを請け負う発電所が出てきた。北海道東部に立地するメガソーラーから受託し、旭川から出向いて除雪している。

 このメガソーラーでは、遠隔監視用のカメラの画像を、発電事業者だけでなく、Golden Leaf-Worksも日常的に確認している。

 発電事業者との間で、一定以上の高さまで雪が積もった場合に、除雪するという契約となっている。その段階では、取り決めた高さまで雪がなくても、その後に多くの積雪量が予想されたり、積雪中の様子から予想よりも多く積もり、パネル低部までつながると予想された場合には、発電事業者の了承を得て除雪している。

 積雪期には、除雪の依頼が集中することから、このメガソーラーでは夜間に除雪することもある(図5動画6)。

図5・動画6●夜間は集魚灯で視認性を向上
定期的な除雪を受託したメガソーラーにおける作業の様子(出所:Golden Leaf-Works)
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 一般的な太陽光発電所では、人が常駐したり夜間に作業することはほとんどなく、特殊な場合を除いて、照明機器を備えている例は少ない。このメガソーラーにも照明はない。

 そこで、夜間の除雪では、漁業で使われる集魚灯を土木機械に取り付けて、視認性を高めて作業している。

 こうした夜間の作業の経験も含めて、北海道での除雪ノウハウが役立ちそうな案件の受注を目前に控えているという。

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