外部の電源や通信線が不要な仕組み

 太陽誘電のストリング監視システム(図3)は、電源には太陽光発電、データの送信には無線通信を使う。外部の電源や通信線が不要で、設備購入費とともに施工コストを削減できる。

図3●電源には太陽光パネルの発電電力、データ送信は無線通信
太陽誘電のストリング監視システムの概要(出所:太陽誘電)
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 これに対して、一般的なストリング監視では、接続箱の入力端子などにセンサー端末を装着する。外部の電源と通信用のケーブルが必要となる。電力はキュービクル(昇圧変圧器)などから供給するため、売電ロスにもつながる。

 外部の電源を使わなくても済むのは、無線通信に要する電力を小さくし、計測用のセンサー端末の消費電力を最大500mWなどに抑えたことによる。これによって、太陽光パネルで発電した電力だけで駆動できる。

 導入時には、この計測用のセンサー端末(ストリングセンサユニット)のほか、無線通信の最終受信器となる親機(マネジメントユニット)を設置する。

 計測用のセンサー端末は、太陽光パネル間の接続ケーブルを結ぶコネクターを介して取り付ける(図4)。ストリング内の1カ所で、コネクター同士を結ばず、センサー端末に接続する。パネルA-パネルBとなる代わりに、パネルA-センサー端末-パネルBというように接続する。

図4●パネル間の接続ケーブルを結ぶコネクターに設置
パラカのかすみがうら市のメガソーラーにおける、計測用のセンサー端末の設置例(出所:日経BP)
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 無線通信の最終受信器となる親機は、主にPCSの筐体に設置する(図5)。計測用のセンサー端末から親機までは、マルチホップ通信と呼ばれる方式でデータを伝送する。

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図5●PCSの筐体に設置された親機
パラカのかすみがうら市のメガソーラーにおける例(出所:日経BP)

 センサー端末が無線通信の中継器となり、他のセンサー端末から受信機まで、バケツリレーのようにデータを中継することで、広い敷地内を低消費電力で無線通信できる。

 例えば、かすみがうら市のメガソーラーでは、486回路のストリングに計測用のセンサー端末を設置し、PCSの筐体に設置した2台の親機に送信している。