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パネル単位で不具合を特定、ICや通信の検出手法を応用(page 3)

福岡のベンチャーが製品化、台湾や中国にも拡大

2018/04/18 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 ストリングあたりの作業時間も短い。20秒程度で結果が得られる。

 これらの関連技術をシステム化し、「SOKODES(ソコデス)」と称して製品化した。携帯用の端末、または、接続箱内に定置する基板、遠隔監視システムなどで構成している。

 接続箱内に定置する基板は、毎日定期的に検査する場合に使う。毎晩、1時間に一回の間隔で検査する。太陽光パネルの不具合の検出だけが目的であれば、ここまで頻繁に検査する必要はない。盗難などを早期に把握する目的があり、万が一、メガソーラー内の電線が切断されて盗難された場合、警報を送信する。こうした保安管理にも応用できる。

 基板には温度センサーも設置しているため、なんらかの不具合による接続箱内の過熱も、すぐに把握できる。

 それ以外の場合には、携帯用の端末を使って、太陽光発電所の訪問時に接続箱を巡回し、ストリングごとに手動で検査する。

 また、当初は断線などの検知に特化した携帯型の端末を販売していたが、その後、地絡も検知できる端末を開発し、供給している(動画3)。

動画3●地絡の検知を模したデモ
(出所:日経BP)

 太陽光発電所で多く検出している不具合の一つは、太陽光パネル内のはんだ関連の不具合だという。水分の含有量が過度に多かったり、低品質のはんだを使っているパネルにおいて、発電を開始してから数年後、はんだが浮き始め、最後には断線してしまうこともある。

 また、太陽電池セル(発電素子)の表面の太い電極(バスバー)の切断、バイパスダイオードの焼損や断線、太陽光パネル間のコネクタの外れや断線などを検知することも多い。

 これらの不具合は、稼働後に気温の変化が繰り返されることによって、はんだや他の材料が熱膨張と収縮を繰り返し、一定の時間を過ぎると生じることが多いという。

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