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影による発電量の低下を最小化、パネル単位の制御・監視システムの効果(page 3)

米Tigo Energyのマキシマイザー付きパネルを採用

2018/02/14 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテック研究所
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不具合パネルをすぐに把握できる利点も

 O&M(運用・保守)の面でも、利点がある。パネルごとに電流と電圧のデータが送信されることから、この数値から不具合が生じたパネルを把握できる(図8)。

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図8●太陽光パネルごとの出力だけでなく、電流や電圧の状況もひと目で把握できる
発電中のパネル単位の電圧(上)、電流(下)の状況(出所:エイワット)
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 マキシマイザーなしの発電所の場合、I-V(電流-電圧)特性の測定によって、不具合のあるストリングを発見した後、不具合パネルを絞り込んでいく手法で把握する。この手順を踏まずに把握できるため、O&Mに要する労力を減らせる。

 河南町の発電所では、まだ稼働後2年半で、現在のところ、パネルの不具合は生じていないという。ただし、事前に不具合の兆候も把握しやすいことから、今後実際に不具合が起きる前に、交換用パネルなどを用意できる可能性にも期待している。

 エイワットでは、こうした効果を受けて、その後、開発した発電所のうち、影などの影響が大きい案件では、マキシマイザー付きの太陽光パネルを採用している。例えば、2017年に稼働した出力457.92kWの案件である。

 エイワットでは、マキシマイザー付きの太陽光パネルを導入した場合の初期投資の増加分を非公開としているものの、Tigo Energyは2015年初の時点で、導入費を1kWあたり約2万円と公開しており(当時の関連コラム)、参考になるだろう。

 影による出力低下の影響を緩和することで、初期投資の増加分を上回るだけの発電量の上乗せが見込め、事業性を向上できるとしている。

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