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影による発電量の低下を最小化、パネル単位の制御・監視システムの効果(page 2)

米Tigo Energyのマキシマイザー付きパネルを採用

2018/02/14 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテック研究所
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影がかかっても発電量の差は限定的

 河南町の低圧発電所では、発電開始から約2年半が過ぎ、マキシマイザーの効果が表れているという。

 まず、電柱による影の影響は、分刻みで把握できる。遠隔監視画面を見れば、影が伸びたり、影の位置が移動したりすることで、時々刻々と出力が増減するパネルを確認できる(図6)。

図6●パネルごとの出力の増減状況をひと目で把握できる
パネル単位の発電状況を表示する遠隔監視画面(出所:エイワット)
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 当然だが、影のかからない時間帯ほど発電量は増え、隣の発電所の水準に近づく。

 両低圧サイトの発電量は、想定よりも差が付いていないという。年間発電量が8000kWh前後の発電所において、約3000kWh程度の差に留まっている。マキシマイザーによるパネルごとの出力増加の効果が大きいと分析している。

 月によっては、予想発電量に対して、マキシマイザー付きの発電所の方が大きく上ぶれしていることもある(図7)。

図7●2018年1月の発電状況
月によっては、予想発電量に対して、マキシマイザー付きの発電所の方が大きく上ぶれすることも(出所:エイワット)
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 また、雲の影がアレイ(太陽光パネルを課題に設置する単位)の一部にかかる場合には、マキシマイザーなしの発電所では、ストリング全体で発電量が下がってしまう。影で出力の低いパネルに合わせてMPPT制御するために、影のないパネルまで、同じ電圧で出力するように制御されるためである。

 マキシマイザー付きの発電所は、影などによって発電量が下がっているパネルがあっても、各パネルが出力を最大化できるため、雲による発電量の減少幅が、相対的に少なくて済む。

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