太陽光発電所に限らず、これまでの草刈りは、エンジンを動力とする機械が使われることがほとんどだった。ベルトを使って肩や腰で支えながら作業する刈払機から、乗用型草刈機、ラジコン型草刈機まで、一般的に使われているほとんどの草刈機が、エンジンを動力としている。

 蓄電池を動力とする草刈機が登場し始めたのは、最近のことである。ただし、現状では、動力をエンジンから蓄電池に変えただけで、蓄電池を使うことによる利点を効果的に生かした機種は少ない。

 このような中、ここにきて、電動ならではの利点を追求した機種が実用化されはじめた。例えば、農業機械や除雪機メーカーのササキコーポレーション(青森県十和田市)が製品化した、リモコン操作型のモデルである(図1動画1)。

図1●車体の低さは電動の良さの一つ
(出所:ササキコーポレーション)
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動画1●太陽光発電所におけるリモコン型草刈機の活用(出所:ササキコーポレーション)

 動力源をエンジンから蓄電池に変えることによる最大の利点は、誰でも扱いやすくなる点にある。エンジンを搭載した機械を操作したり運用したりするには、一定の知見が必要になる。

 農家などは、従来の農業機械を通じてエンジンの操作に慣れている。しかし、それ以外の分野では、慣れていない作業者が従事することも多い。このため、機械に頼ることで効率化したい作業があっても、エンジンを動力とする機械に対する障壁が高く、スムーズに普及する分野が限られている。蓄電池を動力に使い、電動化して操作しやすくすることで、この障壁を下げられる。

 また、機械の高さを低くできる利点もある。草刈機の場合、太陽光発電所における架台の下を走行できる機種を設計しやすくなる。

 傾斜に強い機械を実現しやすいことも特徴である。エンジンの場合、ガソリンを送り込む機構が制約となり、蓄電池を使った場合に比べて、一定以上の傾斜地での駆動が難しくなることがある。

 ササキコーポレーションでは、これらの電動化の利点を生かしたリモコン型草刈機を開発し、「smamo(スマモ)」というブランド名で販売をはじめた。