特集

「福島プライド」で世界を目指すアンフィニ(page 4)

トラブルを乗り越え、楢葉町の新工場が本格稼働に

2018/01/24 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテック研究所
印刷用ページ

雪国向けのパネルを開発

 ここ数年、世界の太陽光パネル製造は、年産5GW程度の生産規模を持つ、中国や韓国のメーカーが主導権を持ち、日本市場も海外勢のシェアが高まっている。日本のパネルメーカー大手はコスト競争力を維持するため、国内生産を縮小する傾向を強めている。

 そうしたなかで、アンフィニが国内工場を新設したのは、「海外のギガプレーヤーと競合せず、100~300MW程度の市場でも、持続的に着実に収益を出せる市場に的を絞っていく」(親川代表)という独自のニッチ戦略が背景にある。

 こうしたニッチ戦略が成功すれば、海外市場にも輸出したり、海外の中規模工場で現地生産することも視野に入れている。こうした世界への展開をイメージして新工場の生産現場の壁には世界各国の地名をデザインに取り入れている。

 同社は、既存の大田原市の工場で業界先駆けて25年保証の長期信頼性を実現したパネルを生産してきた。福島工場は、PERC(Passivated Emitter and Rear Cell:裏面不動態型セル)にも対応でき、加えて、細長いセルを直列・並列に構成するタイプの新製品「SOLAR NINJA」、そして、融雪機能のある雪国向けパネルの生産も計画している(図5)(図6)。トータルで5~6タイプの製品を作り分けられ、今後の受注状況に応じて生産していくという。

図5●細長いセルを直列・並列に構成する「SOLAR NINJA」
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図6●融雪機能のある雪国向けのパネルを開発
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 また、国内住宅市場向けに関しては、「国内大手メーカーと競争してもブランド力で不利になるため、FIT後を睨み、太陽光と蓄電池をセットにした自家消費型システムの展開を目指している」(小寺常務)という。蓄電池に関しても、外部からセル(充放電素子)を調達して、国内で製品化することも視野に設計・開発に取り組んでいる。

  • 記事ランキング