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Tele-ICU実現に向け、複数患者管理システム構築

横浜市立大学附属病院の髙木氏が発表

2018/12/05 07:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

 横浜市立大学附属病院 集中治療部 部長の髙木俊介氏らは、遠隔集中治療のための複数患者管理システムの構築を進めている。いわゆる「Tele-ICU」を実現するシステムで、複数施設のICU室の多数患者に対して、治療介入が必要な対象者を遠隔でトリアージする仕組みとして開発した。その概要を「第22回 日本遠隔医療学会学術大会」(2018年11月9~10日、九州大学医学部百年講堂)の救急医療に関する一般演題で紹介した。

複数患者管理システムの画面例
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 構築した複数患者管理システムでは、危機的状況にある患者を特定するモデルとして急性期医療分野で用いられている早期警告スコア(Early Warning Score:EWS)を使用した。呼吸数、酸素飽和度(SPO2)、体温、収縮期血圧、心拍数、酸素投与、意識レベルの7項目のうち、酸素投与と意識レベルを除いた5項目を常時モニタリングして点数化し、合計点数の高い患者に対して介入する仕組みである。

 「これらバイタルを1分ごとにモニタリングし、MEWS(修正早期警告スコア)とショック・インデックスを算出。X軸にショック・インデックス、Y軸にEWS(5項目)をプロットすると、重症患者の座標へのマッピングは扇形になる。ショック・インデックスとEWSの両データが高いほど重症化するため、介入のためのトリアージとして利用できる」(同氏)と説明した。

 また、酸素投与と意識レベルのモニタリングには、カメラの画像解析を用いている。開発している医療用監視カメラは、画像情報の機械学習により重症化予測モデルを組み込んだものという。「解像度100万ピクセル、1秒間に4フレームで患者を撮影し、画像に変化があったところが自動的に着色される。挿管している患者では動きが危険コードとなるので、それを察知してアラート表示するシステムを開発している」(同氏)。こうした生体情報とカメラ画像解析など、さまざまな情報を組み合わせて患者をトリアージするシステムを複数患者に用いていくことで、Tele-ICUを実現する。

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