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“あかんと思ったシーズ”で医工連携、なぜ「うまくいった」のか

村田製作所の自動カフ圧コントローラーの事例に見る

2018/11/19 10:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 「医療現場で医療機器に詳しく、さまざまなニーズを網羅できるのは臨床工学技士」。そう語るのは、神戸大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学部門 臨床工学技士長の加藤博史氏である。

神戸大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学部門 臨床工学技士長の加藤博史氏
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 同氏は臨床工学技士として臨床現場で30年近く従事しながら、病院経営を学んでMBAを取得したり企業に出向いてコンサルティングを行ったりした経験を持つ。ここ数年は医工連携を支援している。その経験から、2018年10月25日に開催された「第8回 おおた研究・開発フェア」の医工連携セミナーで「企業シーズ起点による医療機器開発の可能性~医療データを用いた市場分析の活用~」と題して講演を行った。

 臨床工学技士とは、医療機関において生命維持装置の操作や医療機器の安全管理を行う職種である。特に高度急性期医療などの専門的な治療の安全確保を担っている。そのため、「医療機関の中でも医療機器に詳しい立場」と加藤氏は言う。

 医工連携を行うに当たり、ニーズを抱えるのは医療従事者である。例えば、医師は高度な手術や処置を行うため、手術や診察に使用する機器や機材に関するニーズを抱えている。看護師は日常的な処置に使用する機器や機材のニーズを持つ。臨床工学技士は、手術中の医療機器管理を行ったり、看護師が使用するような機器の修理などを行ったりするため、医師や看護師が抱えるニーズを網羅できる。つまり、「守備範囲が広い」(同氏)というわけだ。特に、現在ある製品の課題を抽出して改良を加えるようなニーズを得意とする。

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