ヘルスケアスタートアップ10社、熱いピッチで競演(page 9)

DeNAと武田薬品工業、第一三共が開催したデジタルヘルスイベント

2016/08/09 19:30
小口 正貴、近藤 寿成=スプール

H2L

 H2Lは、セルフケアを実現する次世代電気治療器「PossessedHand」の研究・開発と販売を行っている。PossessedHandは、電極を備えた2本のベルトを腕に巻きつけ、電気刺激で指を動かすことができるインタフェース。コンピューターの機械学習も活用しており、電気刺激の場所と手の動きを学習する仕組みを備えている。

H2L 代表取締役 岩崎健一郎氏
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 H2Lが進めているのは、片麻痺患者のリハビリにPossessedHandを利用する取り組みだ。代表取締役の岩崎健一郎氏によれば、「脳梗塞後の要介護者数は2005年の160万人から2025年には175万人に増加し、医療費も1兆8000億円に膨れ上がると予測されている」という。しかし、その多くは車いすに乗られるレベルとなるため、H2Lはで手の動作学習のリハビリをPossessedHandでサポートすることを目指している。

 そもそも、これまでの手の動作学習のリハビリには、「専門知識の持った医療従事者が監督する必要がある」「電極数が少なく、単一な行動しかできない」といった課題があった。しかしPossessedHandであれば、専門的な知識がなくとも、画面の指示に従うだけで指に多彩な動作をさせることが可能。これにより、「自宅での動作学習のリハビリを実施できるようになる」(岩崎氏)。

 なお、現在はPossessedHandを研究用機材として大学や研究所に納入。さまざまな共同研究を進めるなかで、再生医療と組み合わせた脊椎損傷患者の手の動作学習リハビリなども実施している。

 一方で、「リハビリにはゲーム性がほとんどないため楽しむことができず、効果が見込めないケースもある」(岩崎氏)。そこでH2Lでは、ゲーム性を重視したリハビリ機材として、腕に貼り付けて簡単に装着できるパッド型の「UnlimitedHand」を開発。岩崎氏は「リハビリでは、ゴールのない動作を続けるケースが多い」ことを指摘し、今後は「ゲーミフィケーションにひとつの可能性がある」との考えを示した。

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