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患者に支持される歯科医院へ、業務と患者対応力を見える化

FileMakerで構築した歯科医院運営支援システム

2017/12/27 17:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

 歯科医院の運営において、歯科衛生士の役割は大きい。患者の再来院率を高めるには、歯科衛生士が病状や治療法などについて十分なカウンセリングができ、患者に理解し納得してもらえるコミュニケーション力を持つことが求められるという。山口市のひで歯科クリニックは、そうした歯科衛生士の日々の業務内容を見える化し、患者への対応を円滑にするため、FileMakerを用いた医院運営支援システムを運用している。患者に対するスタッフの実施業務を詳細に記録して、運営状況を明確にするとともに、患者サービス向上やスタッフのモチベーション維持に生かしている。

ひで歯科クリニック院長の松本英紀氏
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 院長の松本英紀氏は、山口県で100年続いた松本歯科医院の4代目である。大阪大学歯学部附属病院、茨木市内の歯科クリニック勤務を経て、同じく歯科医である夫人とともに2017年5月、ひで歯科クリニックをリニューアル開業した。

 松本氏が目指したのは、幅広い歯科診療領域に対応し、小児から高齢者まで一家族全員に利用してもらえる歯科クリニックだという。「この地区には、半径2キロメートルに約20軒の歯科クリニックがあります。医科クリニックと異なり、小児歯科はA歯科、入れ歯はB歯科などと、年齢やニーズに合わせてクリニックを選んでいるのが実状です。しかし私たちは、すべての領域のニーズに対応し、家族全員が通ってくれる歯科クリニックを志向しています」(松本氏)。

 対応する領域は、保険治療はもとより、小児矯正、成人矯正、マウスピース矯正、審美歯科、インプラント歯科、オーダーメイド精密入れ歯など。「特に虫歯や歯周病の予防歯科、予防矯正などにも注力していきます」(松本氏)という。

 予防歯科を実践・強化していくには、かかりつけ歯科クリニックとして患者の口腔状態を把握し、変化があった場合に原因を的確に見つけ出し、その患者に合った予防処置を施すことが求められる。一方、医科診療所の医師が1人で1日100人の患者を診られるのに対して、歯科診療所は1日30人が限界とされる。それゆえ、歯科衛生士が予防歯科やPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning=自費診療によるクリーニング)などを担う体制づくりは、歯科クリニックの経営を支える上でも重要と言える。

 「歯科衛生士が日々、どの患者さんに対してどのような業務を行っているか、誰が担当したことで患者さんがドロップアウトしたかなど、歯科衛生士の業務や患者対応を見える化して、患者さんそれぞれに対する適性を把握することが非常に重要です」(松本氏)。開業にあたり松本氏が目指したのは、患者の台帳管理と、患者にひも付いたスタッフの日々の業務を数値化して管理できる医院運営支援システムを整備することだった。

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