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“自宅で心電図”、なぜ必要?

脳梗塞を引き起こす心房細動の兆候を早期に捉える

2018/12/04 07:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 米Apple社が2018年9月に発表した「Apple Watch Series4」は、「ECG(心電図)」を測定できる機能を搭載していることで注目を集めた(関連記事)。脈拍や活動量、体重などのバイタルデータとは違い、波形で示される心電図を医療の知識がない素人が読むことは難しい。それにも関わらず、Apple Watch Series4のように家庭で心電図を測定できるデバイスが登場するのはなぜなのか探った。

 そもそも心電図とは、心臓の収縮に伴って発生する微量の電流を波形として表したもの。心電図を見れば、心臓の拍脈が正常とは異なるタイミングで起きる状態である不整脈を検知することができる。

 医療機関で心臓の電気的な活動を正確に捉える際には、両手首と両足首、胸部6カ所に電極を装着し、12種類の波形を記録する「12誘導心電図」が用いられている。入院患者のモニタリングをするには、胸部3カ所に電極を装着し、ベッドサイドに設置する「モニター心電図」が使われる。さらに、1日のうちのわずかな時間に起きる発作を見逃さないために携帯用小型心電計を使って24時間心電図を記録する「ホルター心電図」もある。

 これに加えて登場したのが、自宅で患者自身が心電図を測定できる家庭用心電計である。例えば、オムロン ヘルスケアは2005年から携帯型心電計「HCG-801」を販売している。片手で本体を持って胸の下に当てれば30秒で心電図を測定することができる仕組みだ。「家庭で気軽に使えるもの」と同社 商品事業統轄部 循環器疾患商品事業部の足達大樹氏は位置付ける。息切れを感じたり胸がドキドキしたりするといった不安を抱えている人を対象に提供しているという。

携帯型心電計「HCG-801」(提供:オムロン ヘルスケア)
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使用イメージ(提供:オムロン ヘルスケア)
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心電計に表示されるメッセージ(提供:オムロン ヘルスケア)
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 具体的には、患者が自宅で心電図を測定し、「気になることがあれば医師に見せて相談するという使い方をしてもらっている」と足達氏は話す。しかし、ほとんどの利用者は心電図を読み取ることができない。そこで、心電計が測定波形を分析し、「脈に乱れがあります」「異常はありません」などのメッセージを表示し、正常か異常か一目で分かるようにした。もちろん、心電計ではメッセージを表示するだけで最終的な診断は行わない。

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