装着感極めた「歩ける椅子」、医師の疲労を軽減(page 2)

ニット―、医療施設向けにレンタルを開始

2018/11/07 07:00
河合 基伸=日経 xTECH

14回の試作を経て製品化

 ニットーがアルケリスの開発に着手したのは、川平氏や中村氏などから最初に相談を受けた2014年8月。金型製作のノウハウを生かして、短期間で試作を繰り返し製品化した。川平氏は「医療関係者の負担軽減のために自ら発案してニットーと開発した。チャレンジングな試みだった」と振り返る(関連記事:医療用“歩ける椅子”、町工場が産学・医工連携チームで)。

何度も試作を繰り返した。
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 特に開発が難しかったのは、装着感の向上だったという。誰もが納得できる装着感を追求するために、展示会などで多くの人に装着してもらった。14回の試作を経て「違和感を訴える人がほとんどいない状態に仕上げた」(ニットーの代表取締役の藤澤秀行氏)とする。例えば体重を支える脛の部分に痛みを感じる人がいたため、脛部分のクッションの形状や位置を変更したりした。

誰もが納得できる装着感を追求した
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 医療分野以外にも、工場や警備会社、コンビニ、レストランなど、立った状態で仕事をする分野は多い。これまでに1000件以上の問い合わせを受けているが、約3割が医療分野以外からだという。藤澤氏は幅広い分野に展開して「人が快適に作業できる環境を提供したい」と将来の抱負を語った。今後はレンタルを開始した医療分野向けアルケリスを軽量化したり、他の産業向けのアルケリスを開発したりする計画だ。

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