お薦めトピック

診療に役立つITツールを必要に応じて開発

FileMaker Pro による小規模施設の診療支援ツール

2017/11/02 09:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

糸島こどもとおとなのクリニック(福岡県糸島市)は、紙カルテ運用を支援するための記事作成ツールや、身体の痛みなどに対する評価・治療法であるマッケンジー法の記録ツールなど、診療現場であったら便利なITツールを、医師自らFileMaker Proを用いて開発・運用している。誰でも直感的に使えることをコンセプトに、基本的な機能を駆使してシンプルなシステムを構築した。手軽に取り組めるFileMaker Proを使用した、ユーザーメード医療ITの“事始め”的な一例といえる。

 糸島こどもとおとなのクリニックは、肢体不自由児施設を運営する社会福祉法人 佐賀整肢学園(理事長:中尾清一郎氏)を母体とし、2017年1月に開設された。新しいスタイルの地域医療体制を目指し、肢体不自由児と一般患者を隔てることなく医療を提供している。障がいを持つ人を一般患者と同じように診療する医療機関が少ない中、「障がいは1つの個性のようなもの。障害がある患者さんは専門施設で受診してほしいという固定概念をなくす」(副院長の佛坂俊輔氏)ことをコンセプトとしている。診療科は、小児科、整形外科、歯科、児童精神科、リハビリテーション科で、コンセプトに賛同する医師が集まって立ち上げたクリニックである。

副院長の佛坂俊輔氏

 最近では、新規開業のクリニックの8割以上が開業時に電子カルテを導入すると言われているが、同クリニックは諸般の事情により紙カルテ運用で診療を開始した。しかしながら、前任地である佐賀県の中核医療機関「佐賀県医療センター好生館」で10年にわたって電子カルテを運用してきた佛坂氏をはじめ、コンピューターに慣れ親しんでいる医師にとって、手書きカルテはむしろ労力を要するという。そこで、カルテ記事(診療メモ)作成を電子化し、データ利活用を図るため、佛坂氏自らFileMaker Proを用いて「記事ビルダ」を開発し、運用を始めた。

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング