「それぞれが単独ではなし得ない価値を、外科領域に提供する。親会社2社の技術を惜しみなく投入した製品だ」(ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ 代表取締役副社長の勝本徹氏)――。

 ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズとオリンパス、および両社の合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズは2017年9月19日、4K/3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システムを共同開発したと発表した。高精細かつ立体的なデジタル画像で、顕微鏡手術(マイクロサージャリー)を支援する。オリンパスが同年10月上旬、「ORBEYE(オーブアイ)」のブランド名で日本と米国で発売する。

新製品発表会の様子。向かって右から、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ 代表取締役副社長の勝本徹氏、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ 代表取締役社長の津末陽一氏、オリンパス 取締役専務執行役員の田口晶弘氏
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 ソニーとオリンパスは2013年に、医療事業に関する合弁会社としてソニー・オリンパスメディカルソリューションズを設立した。3社の協業に基づく製品としては、2015年に発表した4K外科手術用内視鏡システムに続く成果である(関連記事)。9月19日の新製品発表会に登壇したソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズの勝本氏は「医療機器としては短い2年おきというスパンで物事を進められている。合弁事業が確実な進歩を遂げていると実感している」と胸を張った。

 発売する4K/3D手術用顕微鏡システムの最大の特徴は、従来の光学式手術用顕微鏡システムにおける“接眼レンズをのぞく”という作業から、執刀医を解放したこと。4K対応のCMOSイメージセンサーで捉えた映像を55型モニターに投影し、執刀医がモニターを見ながら手術を行えるようにした。専用の眼鏡(3Dグラス)をかけることで3D映像が得られる。

 従来のように顕微鏡の接眼レンズを長時間のぞく必要がないため、執刀医の疲労軽減につながる。手術スタッフ間で高精細な術野映像を共有できることから、チームでの手術が進めやすくなるメリットもある。デジタル化によって顕微鏡部の体積を約95%低減できたことで、広い手術空間を確保したり、セットアップ時間を短縮したりすることも可能となった。