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センサーとロボで入居者見守り、東京聖新会が運用開始

特別養護老人ホーム「フローラ 田無」、まずは5床分を導入

2018/09/13 15:30
日経 xTECH編集部

内覧会で披露した実際のベッドの様子。天井付近に見えるのが、シルエットセンサー(カメラ)
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 東京聖新会 特別養護老人ホーム「フローラ 田無」は、ベッドサイドに設置したセンサーとロボットで入居者を見守るサービスを導入し、2018年9月10日に運用を始めた。「職員の負担軽減はもちろん、入居者のQOL(生活の質)向上に役立てたい」。同日に実施した内覧会において、東京聖新会 理事で同施設副施設用の尾林和子氏はこう語った。

 今回導入したのは、NTTデータが2018年6月に提供を開始した介護施設向け見守りロボットサービス「エルミーゴ」。壁掛けのシルエットセンサー(カメラ)とベッドマットの下に配置するセンサー(眠りSCAN)、コミュニケーションロボット「Sota」で構成するサービスである。NTTデータによれば、今回が最初の導入事例になるという。フローラ 田無では、5床に同サービスを導入した。

2つのセンサーで得た情報はスマートフォンでリアルタイムに確認できる
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 同サービスには、「見守りモード」と「コミュニケーションモード」の2つの状態を設定できる。見守りモードは、2つのセンサーが入居者の睡眠中の動きや起床の有無を検知し、介護スタッフに通知が届く仕組み。Sotaから入居者に対して、「どうしましたか?スタッフの人が来るから待ってくださいね」などと声掛けを行うこともできる。

 入居者の様子はスマートフォン上からシルエット映像で見ることができるため、プライベートに配慮しながら離れたところからでも確認ができる。特に、少ない人数で行う夜間の業務において、スタッフの負担軽減が期待される。実際このサービスを使用したフローラ 田無の介護スタッフは「入居者の見回りを効率的に行えるようになる」と話す。

「エルミーゴ」のサービスのイメージ(図:NTTデータのプレスリリースから)
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 コミュニケーションモードでは、ロボットからの声掛けや入居者とロボット間の自由な会話ができる。内覧会では、初め「ロボットとなんか話しても楽しくないよ」と話していた入居者の女性も、繰り返し応答するロボットに対して、続けて言葉を返す様子が見られた。「Sotaの会話機能を使って入居者のコミュニケーションを促進し、認知症の予防や症状緩和にも役立てたい」(尾林氏)。

コミュニケーションロボットSotaと会話をする入居者
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 センサーやロボットに抵抗を示す人もいるため、サービスの利用は入居者と相談しながら決める考えだが、尾林氏は「(同サービスの実証実験を行った)別の施設では、新しい取り組みをしていることで、入居者が増えたりスタッフの応募が増えたりといった効果が見られたと聞いている」と期待を寄せる。2025年には福祉・介護人材が約38万人不足すると言われる中、ITの力を借りながら介護人材不足に対応していく取り組みは、今後も増えていきそうだ。

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